銀行員の転職に資格は必要か?金融、他業種、他職種転職ごとに解説!【転職】

転職
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初めまして、現役銀行員のまつたけです。

今回の記事では銀行員の転職に資格が必要なのかを、

・金融転職
・他業種転職
・他業種+他職種転職

の3パターンに分けて解説していきたいと思います!

「現役ってことは転職経験ないのに解説できんの?」と思った方、安心してください。

私は既に心の中で辞表を提出済み。将来の転職のために別の世界に羽ばたいた元銀行員や、

事業会社の人事をしている方にも相談しまくっています。

そうした転職相談の中で、

「なぜ資格が必要なのか」

「どんな転職に資格が必要なのか」

という疑問が徐々に解消されてきました。

そこで今回は転職を考える同志たちのために、足で稼いだ情報を包み隠さずお伝えしたいと思います!

転職を考えている銀行員の方はぜひ最後まで読んで参考にしてください!

前提:資格は自分の優秀さと熱意の裏付け

そもそもなぜ我々は転職時に必死をこいて資格を取るのでしょうか。

自分のスキルを育てるため?目指す業界に適性があることを証明するため?

違います。

皆さんもお分かりと思いますが、資格というのは取ってすぐ業務ができるというものではありません。

資格はあくまでペーパーテスト。知識は入りますが、実際に業務をこなすにはやはり経験が必要です。

ではなぜ業務ができる証明にならない、資格証明書というただの紙切れを得るための私たちは頑張るのでしょうか。

それは「自分は優秀で熱意があるとアピールするため」です。

基本的に企業の人事は「資格はあるけど実務経験がない人間」を即戦力として取りません。

例えばインテリアコーディネーターの資格を持っていても、前職が銀行員ならとても即戦力とは思えないですよね。

ですが私の友人には実際に銀行員からインテリアコーディネーターへの転職を成功させた人がいます。

彼女に話を聞いたところ、人事からは

「資格を持ってるから地の優秀さと熱意があると判断した。新卒と同じポテンシャル採用枠で取った」

と言われたそうです。加えて、

「銀行員という全く別のお堅い仕事からの応募だったから、資格がなかったら冷やかしだと思ったかもしれない

とも言われたそうです。資格があるから本気の転職だと伝わったわけですね。

自分の優秀さと熱意を裏付ける証拠になること。それが資格の強みです。

資格取りたいけど勉強めんどいなーと思っているそこのあなた。

資格取らないと、あなたの優秀さと熱意が伝わりませんよ!

金融転職or他業種転職or他職種転職で答えは変わる

銀行員の転職には大きく分けて3種類あります。

  • 金融転職
  • 他業種転職
  • 他業種+他職種転職

この3つの転職は難易度も、資格の必要性も、必要な資格も全く違います。

ということでここからはそれぞれのパターンごとに解説していきます。

金融転職

金融転職」は銀行から別の銀行や証券会社といった金融業界内の別企業に転職するパターンで、

おそらく銀行員の転職の中で最も割合の高い転職です。

正直この転職は資格よりも担当している仕事、積んできた実績の方が大事です。

先ほどお伝えしたように他業種、他職種への転職であれば、

自分が熱意ある優秀な人材であるという裏付けをするために資格が必要になります。

しかし同じ金融内の転職であれば人事も銀行の仕事をよく理解しているので、

高い実績や担当業務の規模感といったアピールトークを判定し、

会話の中だけで求職者の優秀さをしっかり見分けることができます。

また金融転職に生きる資格は現在の銀行業務に直結するような金融系資格になるので、

業務の一環として取得する場合も多く、あくまで現状の業務の付属と見られ、

実績や担当業務の方が資格よりも評価において優先されがちです。

よって転職準備における資格取得の優先度は低いと言えるでしょう。

なので、資格取得を目指すより、職場の大きな案件を任されるように現業を頑張るか、

いっそ若いうちにさっさと転職してしまう方がいいかなと思います(年齢も大きな評価軸です)。

それでも資格取りたいよ!という人は、自分の銀行の昇格要件になっている資格を優先しましょう。

そうした資格は取得すると社内で評価されて大きな案件に繋がる可能性がありますし、

転職後の企業でも昇格要件の可能性が高いのでコスパがいいです。

他業種転職

他業種転職」は金融以外の業界に転職することです。

ただし現在が営業なら営業で、コーポレートならコーポレートで、経理なら経理に、

といった形で仕事の大枠の種類は維持or派生する形で転職します。

この転職の場合、いくら仕事の大枠が同じとはいえ業界の違いがあるため、

採用担当者は求職者の話す実績や担当業務の規模感の真偽を簡単には見極めきれません。

そこで資格の数や難易度を見ることで、そうしたキャリアの信ぴょう性を測ろうとするのです。

この採用担当者の思考のベースには、

「重要な業務は要求されるスキルも高いから、任される人間は業務に関わる資格も会社から求められて取っているだろう」

という考えがあります。これは人事の間では割と広く浸透している根強い考えなようです。

なのでこの他業種転職の場合、見栄えのする資格を頑張って取れば、

多少キャリアを大げさに話しても信用され評価される可能性が高いということになります。

ということで、この転職の場合資格取得の優先度は中程度~高いになるでしょう(補助的に使うか、ガッツリ話を盛るのに使うか、活用方法によって差がでます)。

私が実際に聞いたことがあるエピソードだと、

支店で派遣を新たに一人採用する際、たまたま支店内の人事を担える人材が不足していたため、

ちょろっと書類準備やら配置考案なんかを手伝った、という経験を大幅に膨らまし、

支店の人事を一任されたことがあると転職面接で話したところ、

社会保険労務士の資格を持っていることに人事が食いつき、エピソードを無条件に信頼され、

無事人事職として採用されたという元行員がいました笑。

さすがに今のエピソードは極端ですし、本当は正直が一番ですが、就職活動は残念ながら化かし合い。

場合によっては多少キャリアの見栄えを整えることも必要です。

価値の高い資格を取り、うまいことキャリアを美しく見せましょう。

ちなみに営業職の場合は業界によりますが宅建、FP、基本情報技術者といった商品についての資格、

コーポレートの場合は社会保険労務士、ビジネスコンプライアンス検定などのルールについての資格、

経理の場合は簿記、公認会計士などのアカウンティングについての資格を取るのがいいでしょう。

他業種+他職種転職

他業種+他職種転職」は金融以外の業界に、今とは違う職種で転職することです。

例えば銀行で法人営業をしている人が、メーカーの企画職に転職する、みたいな感じですね。

当然今までのキャリアをすべて捨てることになるので、相当な覚悟が必要になります。

今までのキャリアを強みとして推すことは出来ないので、

それを補える資格取得の優先度は高いと言えるでしょう。

この転職を希望する人は大体3パターンで、

「人生をかけて叶えたい夢ができた」という夢追いパターンか、

「仕事つまんなすぎ!頭おかしくなる!別のことさせてくれ!」という仕事飽きちゃったパターンか、

「将来の起業に向けて今と違う分野も触っておきたい」という経験積みたいパターンです。

パターンに当てはまったそこのあなた、この転職はきついですが資格があれば可能性は出てきます。

今までと違う業種、違う職種ということは、今まで積んできたキャリアがなんのアピールポイントにもならないので、

なにかしら採用担当者に訴えかけられるような強みが転職成功に不可欠になります。

それが資格です。

上二つの転職は自身のキャリアも強みになったので資格はそこそこで良かったですが、

この転職では目が覚めるような資格がないと、同業他社から転職してくるやつらを押しのけて採用されることは出来ません。

それは例えば公認会計士であったり、不動産鑑定士であったり、TOEIC900点以上であったり、

フランス語や中国語といった第二外国語の資格でもいいでしょう。

とにかく、転職市場全体でも上位に食い込めるような難関資格を持っていることが求められます。

加えて余談ですが、メーカーの企画職に転職したいなら副業でプロダクト・コンテンツを作った経験だったり、

ITのプログラマーならプログラミングのスキルが求められることもあるでしょう。

資格に加えて、現業とは違う経験も必要になるのが難しいところです。

他業種+他職種転職を成功させるには覚悟と努力が必要です。

時にはモチベーションを維持するのが難しくなることもあるでしょうが、

私も他業種+他職種転職を目指して頑張っているので、一緒に頑張っていきましょう!

まとめ

今回は3つの転職スタイルと、それぞれにおける資格の重要性をお話してきました。

あくまでこの記事は私の周りに聞いた話の総合なので、多少感覚が違う部分もあるかもしれませんが、

いづれにしても転職は簡単ではありません。

そんな中で自分のスペックやキャリアを引き立たせてくれるのが「資格」という存在です。

仕事をしながら資格取得を目指すのは非常に大変ですが、焦らず一歩ずつ積み上げて、

理想の転職先を手に入れられるよう頑張っていきましょう。

それではまた別の記事でお会いしましょう!
お読みいただきありがとうございました!